新居の鍵を受け取る日は決まったのに、荷物の大半はトランクルームの中。「あの荷物、どうやって新居まで運べばいいのだろう」と、引っ越し業者の見積もりを取る前に手が止まっていませんか。
トランクルームからの引っ越しは、通常の引っ越しと違って「搬出の頼み方」と「解約の期限」という2つの決めごとが増えます。
本記事では、運び方の選び方から、見積もりで伝える項目、事業者ごとの解約手続きと鍵の返却、残置物の注意点まで、搬出から明け渡しまでの全体像を順に解説します。
先に知っておくべきなのは、解約の申し出期限が事業者ごとに大きく違うことです。
- 搬出の頼み方4パターンと、荷物量に合う選び方
- 引っ越し見積もりで必ず伝える5つの項目
- 解約手続きと鍵の返却の期限
- 搬出期限を過ぎた荷物と原状回復の注意点
トランクルームから引っ越しする全体の流れ
トランクルームからの引っ越しは、次の5つの順番で進めると迷いません。

自分で運ぶ/引っ越し業者/軽貨物/事業者の宅配サービスの中から、荷物の量と大きさで選びます。
搬出元がトランクルームであることを伝えて見積もりを取り、搬出する日を決めます。
契約先の解約ルールを確認し、搬出日が契約終了日に間に合うか逆算します。
決めた運び方で荷物をすべて出し切り、新居へ運びます。ユニット内を空にすることが明け渡しの条件です。
施錠と鍵の返却まで終わらせます。敷金・保証金の精算は、その後の手続きになります。
ポイントは、解約の手続きを最後に回さないことです。事業者によっては、申し出から契約終了まで1か月以上かかるケースがあり、引っ越し日が決まってから慌てて申し出ると、荷物がもうないのに翌月分の利用料がかかることがあります。
まず運び方と搬出日を決め、同時に解約期限を確認する。この順番が全体の型です。
解約の申し出期限は事業者ごとに異なり、遅れると翌月分の利用料が発生する場合があります。
預け先の解約ルールを確認するときは、自分の契約書とあわせて公式の利用約款も見直しておくと確実です。なお、引っ越し荷物の短期保管の選び方と注意点もあわせて確認しておくと、預け入れ側の段取りも整理できます。
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※料金・空き状況・利用条件は物件ごとに異なります。
トランクルームからの搬出は誰に頼む?4つの運び方
搬出の頼み方は、荷物の量と大きさで決まります。代表的な4パターンを押さえておきましょう。
自分で運ぶ(自家用車・レンタカー)
ダンボール数箱程度の少量なら、自分で運ぶのが一番シンプルです。レンタカーを使う場合も、費用は車両代と燃料費、梱包資材費が中心になります。
ただし大きな家具や家電がある場合は、搬出経路の幅やエレベーターのサイズを先に測っておかないと、当日に運び出せないことがあります。手伝ってくれる人手を確保できるかどうかも判断材料です。
引っ越し業者に新居への引越とまとめて頼む
新居への引っ越し自体を業者に頼むなら、搬出元がトランクルームであることを見積もりの段階で伝えたうえで、まとめて依頼するのが基本です。業者は当日の行程を「トランクルームで積み込み、新居で荷下ろし」で組みます。
サカイ引越センターの公式案内でも、大型家具の運搬は建物の構造や道路の幅を考えて運び方を提案するとされています。施設の場所や搬出条件は通常の住宅と違うため、申告漏れは当日の作業変更や追加費用の原因になります。
赤帽など軽貨物に大きな荷物だけ頼む
小物は自分で運び、冷蔵庫やタンスなど大きな荷物だけプロに頼みたいときは、軽貨物運送が選択肢になります。赤帽(全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会)の公式サイトでは、単身者や学生さんの引越し作業や、大きな荷物の運搬を主な業務として案内しています。
赤帽の組合員は個人事業主で、依頼は各地の事業拠点や組合員へ直接行います。料金は地域の組合や組合員ごとに異なるため、金額は見積もりで確認してください。
トランクルーム事業者の宅配・配送サービスを使う
事業者によっては、荷物の出し入れを支援する公式サービスがあります。たとえばキュラーズには「宅配サポート」があり、マイページから荷物の「取り出し」を依頼すると、指定した荷物を宅配便で発送してもらえます。
ダンボール単位の荷物なら、施設まで行かずに新居へ送れるのが利点です。有料オプションで、1回に送れる箱数やサイズ・重量に制限があるため、大きな家具を送れるかどうかを含め、条件は公式の案内で確認してください。

目安としては、荷物が少量なら自分で運ぶか宅配サービス、大きな家具・家電が中心なら軽貨物、新居への引っ越し全体を任せたいなら引っ越し業者、という分け方が出発点になります。次章の見積もり項目は、どの運び方でも共通して効いてきます。
トランクルームからの引っ越し見積もりで必ず伝える5項目
見積もりの精度は、最初の申告でほぼ決まります。とくに搬出元が自宅ではなくトランクルームの場合は、次の5項目を必ず伝えてください。
- 搬出元がトランクルームであること(施設の住所、屋内型か屋外型か)
- 搬出の経路(階数、エレベーターの有無、台車が使えるか、トラックの駐車位置)
- 梱包の範囲(ダンボール詰めは自分で行うか、大型家具の梱包も頼むか)
- 追加費用になりやすい作業(エアコンの移設、電気工事、ピアノなどの重量物、特殊な搬出入)
- 処分を頼みたい不用品の種類と数量
引っ越し業者の公式案内でも、見積もり時に不用品の種類と数量、エアコンの移設の有無、重量物、搬出入の経路を伝えて確認するよう案内されています(サカイ引越センター公式)。トランクルームの場合は、施設側で搬出できる日時や手続きが決まっていることもあるため、施設のルールもあわせて確認しておくと当日の行き違いを防げます。

引っ越しの見積料は、国土交通省の標準引越運送約款で原則として請求しない決まりです。
見積もりの時点では、申込金や手付金も請求されません(同約款)。下見に費用がかかる場合だけ、事前に金額の提示があり、利用者が了解したときに限り請求できるとされています。「見積もりを取ったら契約しないといけない」ということもありませんので、複数社に同じ条件で見積もりを取って比べて問題ありません。
屋外型コンテナの退去・鍵返却のルールは公式書式で確認できます
変更・退去届の提出方法も公式サイトに掲載されています
トランクルーム引っ越しの費用の考え方
費用は事業者や条件で大きく変わるため、本記事では相場の金額は示しません。その代わり、金額がどう決まるかと、何を書面で確認すべきかを押さえておきましょう。
引っ越し業者の料金は、荷物の量、移動距離、引っ越しの時期、梱包などの作業範囲の組み合わせで決まります。同じ荷物でも、梱包をどこまで頼むかで金額が変わります。だからこそ、口頭の概算ではなく見積書で確認することが大切です。
標準引越運送約款では、見積書に運賃等の総額と内訳、支払方法、解約手数料の額、作業内容などを記載することになっています。
解約手数料にも上限の定めがあります。利用者の都合で解約や延期をする場合、申し出が運送日の前々日なら見積運賃等の20%以内、前日なら30%以内、当日なら50%以内です。日程が変わる可能性がある場合は、この数字を先に知っておくと判断しやすくなります。
なお、運送事業者が運送日の3日前までに確認の連絡をしなかった場合は、解約手数料を請求できない決まりです。
自分で運ぶ場合の費用は、レンタカー代、燃料費、梱包資材費が中心です。荷物の一部だけ軽貨物に頼む「組み合わせ」も、全体を業者に頼む場合と作業範囲が違うため、見積もりを並べて比べる価値があります。
トランクルームを解約する手続きと鍵の返却
解約のルールは事業者ごとにまったく違います。代表的な3社の公式ルールを並べますので、自分の契約先がある場合は期限の逆算にそのまま使ってください。
ハローストレージ(電話かマイページで申請、終了は翌月末)
解約は電話またはマイページのWEB申請で申し出ます。契約が終了するのは、申し出が会社に到達した月の翌月末日です。
つまり月末近くに申し出ると、実際の終了はさらに先になるため、引っ越し日が決まったら早めに申し出るのが安全です。
ハローストレージでは、解約の申し出をしたあとに取りやめることができません。
契約終了日までに収納物をすべて搬出・撤去し、貸与物を返却し、通常の損耗を除いて元の状態に戻して明け渡します。
保証金は、明け渡しが終わってから90日以内に、未払金などを差し引いて返還されます。
ドッとあ〜るコンテナ(退去届を提出、鍵は書留で返送)
退去は「変更・退去届」を管轄の事業所へFAXで送ります。FAXがない場合は郵送でも受け付けており、WEB受付も用意されています。退去日は契約書で定められた日で、それより早く荷物を出し終えても、退去日までの賃料は発生します。
鍵は、荷物を空にして施錠したうえで、書留など到達が確認できる方法で、退去日から7日以内に到着するよう返送します。敷金は鍵の返却後2ヶ月以内に、手数料を差し引いて返金されます。
キュラーズ(解約通知は前月末日まで)
キュラーズの解約通知の提出期限は、解約したい月の前月末日です。
解約通知は公式書式ではFAX・郵送・来店のいずれかで提出すると案内されています(手続き方法は契約形態や時期で案内が変わる場合があるため、最新の公式案内もあわせて確認してください)。
解約予定日までに荷物をすべて出してユニットを明け渡します。明け渡しが遅れると解約通知は無効になり、翌月分の利用料が請求されます。
途中で退出しても支払い済みの利用料は戻りません。通知には前月末日の期限があるため、引っ越しの予定が見えたら、解約したい月から逆算して早めに手続きを済ませてください。スマートカードと南京錠の扱いは、店舗の案内に従ってください。

搬出期限・原状回復・残置物の注意点
解約とあわせて確認したいのが、「期限までに荷物を出し切れなかった場合」の扱いです。
ハローストレージの約款では、明け渡しの際にユニット内に荷物が残っていると、会社が搬出・処分などの措置を講じることができると定められています。
処分された荷物について、契約者は異議の申立てや損害賠償の請求ができない決まりです。「あとで取りに行くから置いておく」は通用しないと考えてください。
出し切れない荷物がある場合は、期限が来る前に事業者へ相談するのが先決です。
原状回復については、過度に構える必要はありませんが、範囲は知っておくべきです。
ハローストレージは、通常の損耗を除いて元の状態に戻して明け渡す決まりで、キュラーズはユニットに汚れや破損が見受けられる場合に原状回復費用を請求するとしています。つまり、普通に使っていて付いた消耗は対象外でも、搬出作業で壁や床を傷つけた場合は費用の対象になり得ます。大きな家具を動かすときは、通路や壁際に養生をするだけでもリスクを下げられます。
鍵の返却も明け渡しの一部です。ドッとあ〜るコンテナのように返送期限が決まっている事業者では、鍵の返却が遅れると敷金の返金も遅れます。
搬出当日に「鍵をどう返すか」まで終わらせておくと、引っ越し後に施設へ戻る手間がなくなります。
トランクルームからの引っ越しでよくある質問
- トランクルームから新居へ、引っ越し業者に直接運んでもらえますか?
-
見積もりのときに搬出元がトランクルームであることを伝えれば、当日の行程に組み込む形で対応してもらうのが基本です。施設の住所、階数やエレベーター、トラックの駐車位置まで伝えておくと、当日の作業が止まりにくくなります。対応の可否は業者と施設の条件によるため、見積もりの回答で確認してください。
- 搬出だけを業者に頼むことはできますか?
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大きな荷物だけなら、赤帽のような軽貨物運送や、大型家具・家電を1点から運ぶ単品配送サービスが選択肢になります。ダンボール単位の荷物は、契約先の事業者の宅配サポートで送れる場合もあります。荷物の量と大きさで使い分けてください。
- 解約はいつまでに申し出ればいいですか?
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事業者ごとに異なります。ハローストレージは申し出が会社に到達した月の翌月末で契約終了、キュラーズは解約したい月の前月末日までに解約通知の提出が必要です。まずは自分の契約先の約款や解約案内で期限を確認してください。
- 期限までに荷物を出し切れなかったらどうなりますか?
-
事業者の約款によっては、契約終了日までに搬出されなかった荷物を明け渡しの際に残された荷物は、会社が搬出・処分などの措置を講じることができると定められています(ハローストレージの利用約款)。キュラーズでは明け渡しが遅れると解約通知が無効になり、翌月分の利用料が請求されます。
出し切れない見込みがある場合は、期限前に事業者へ相談してください。
- 鍵はいつ、どうやって返せばいいですか?
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方法と期限は事業者ごとに決まっています。ドッとあ〜るコンテナは、施錠したうえで、書留など到達が確認できる方法で退去日から7日以内に到着するよう返送します。事業所へ持参する場合は事前連絡が必要です。返却が遅れると敷金の返金も遅れるため、搬出日とセットで段取りしてください。
まとめ: トランクルームからの引っ越しは「運び方→見積もり→解約期限」の順で決める
トランクルームからの引っ越しは、手続きの順番さえ押さえれば難しくありません。最後に、この記事の要点をまとめます。
- 運び方は荷物の量と大きさで選ぶ(少量は自分・宅配、大きな荷物は軽貨物、全体は引っ越し業者)
- 見積もりでは、搬出元がトランクルームであることと経路・梱包の範囲を必ず伝える
- 解約の申し出期限は事業者ごとに違うため、引っ越し日が決まったらすぐに確認する
- 明け渡しの際に荷物を残すと、事業者が搬出・処分できる決まりの会社もある
- 鍵の返却まで終わらせて初めて、明け渡しが完了する
まずは、自分の荷物の量を見て運び方を1つ決め、見積もりを取りながら契約先の解約期限を確認するところから始めてください。搬出日と解約期限の2つが決まれば、あとは段取り通りに進めるだけです。
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※料金・空き状況・利用条件は物件ごとに異なります。
本記事の手続き・ルールは、国土交通省「標準引越運送約款」、サカイ引越センター公式サイト、全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会公式サイト、ハローストレージ利用約款・重要事項確認書、ドッとあ〜るコンテナ「変更・退去届」、キュラーズ公式サイト・解約通知(いずれも2026年11月7日確認)に基づいて記載しています。
最新の条件は各公式サイトでご確認ください。


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